茨城県土浦市の婦人科、産科 石川クリニック

妊婦健診

・当院では、分娩の取り扱いはなく、健診のみとなります。

・例えば、現在は土浦市近辺に在住で、里帰り分娩予定の方は、異常がなければ、妊娠34週前後をめどにご紹介先の産婦人科に行っていただくのがよろしいと思います。

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妊娠中は、いろいろな検査が行われます。
以下に当院で行っている血液検査の意義
(なぜ行うのか)
についてご説明いたします。

妊 娠 中 の 検 査 に つ い て

当院では、妊娠中の異常を早期に発見するために、妊娠中に種々の検査を行っております。妊娠中にどのような検査を行うかは病院によって異なります。ですから当院より検査の少ない病院もあれば、多い病院もあります。

いずれにせよ、多くの検査を受けていただいているわけですが、それぞれの検査の意義を外来でご説明したり、また結果を患者さんに十分に理解していただくことはなかなか難しいのが現状です。

妊娠中には、さまざまな合併症が起こる危険性があり、また、妊娠を契機に何らかの病気が発見されることも少なくありません。そのためにも、それぞれの検査の目的や意義をご説明したうえで、皆さんにご理解いただきたいと思います。

ご不明な点や疑問点等ございましたら、いつでも外来でご質問ください。

1. 子宮ガン検査

子宮ガンには、大きく分けて子宮の出口付近にできる子宮頚部ガンと、子宮の中のほうにできる子宮体部ガンの2種類があります。そのうち妊娠初期には、子宮頚部ガンの検査を行います。子宮ガンというと、お年寄りの病気と思うかもしれませんが、子宮頚部ガンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスによる感染症が原因で発症すると考えられており、近年若い人にも急増しています。そのため、性行為のご経験のある方であれば、20歳を過ぎたら子宮ガンの検査を受けることをお勧めします。
まだこのウイルスに対する治療薬はありません。

子宮ガンも初期であれば、子宮を温存して今後も妊娠できるようになります。

必ず一年に一回は子宮ガンの検査を受けましょう。

ついでに申しますと、町などで行っている子宮ガン検診は、子宮頚部の細胞診検査をするだけです。できれば病院で子宮体部ガンの検査をしたり、超音波検査と組み合わせて卵巣のチェックもされたほうがよろしいでしょう。

2. クラミジア検査

妊娠中に異常をきたすクラミジアは、正式名称をクラミジア・トラコマティスといい、性行為によって子宮頚部に感染します。分娩の際に赤ちゃんに感染(産道感染といいます)すると、赤ちゃんに肺炎や、目に結膜炎を起こします

幸い、クラミジアは早期であれば、お薬(抗生物質)で治る病気です。外来でお薬を処方しますので、必ず服用してください。これでほとんどの場合は完治します。また、性行為により感染しますので、必ずご主人やパートナーの方も一緒に治療しましょう。クラミジアに感染しても、無症状のことも多いので症状がないからといって放置すると要注意です。当院か、泌尿器科にご相談されることをお勧めします。

3. 血液型

血液型は稀にご自分の記憶と型が違ったり、Rh(+)と思っていたら(-)だったということがあります。急に輸血が必要となったときに、異なる血液型の血液を輸血すると、大変なことになります。

血液型不適合は、お母さんがO型で、お父さんがA、B、AB型のいずれかで、お子さんの血液型がO型以外の場合に起こりやすく、生後に赤ちゃんの黄疸が強くなることがあります(ただし黄疸はひどくならないことのほうが多いのでご安心下さい)。

またRh(-)の妊婦さんも、おなかの中の赤ちゃんが重症の貧血となったり、生後黄疸がひどくなることが稀にありますので要注意です。

4. B型肝炎

B型肝炎ウイルスによって感染する病気です。血液等を介して感染しますが、通常の接触によって他人に感染することはありません。お産の時に、赤ちゃんが産道を通る際に赤ちゃんに感染する産道感染が多いとされますが、帝王切開をしても赤ちゃんへの感染率は変わりません。

何の処置もしないと、高率に赤ちゃんに感染してしまいますが、近年、B型肝炎ウイルスに対しては、ワクチンやグロブリンといった薬が開発され、それらを使うことにより、赤ちゃんへの感染率をかなり低くすることができます。ただし感染率を「0」にすることはできません。生まれたときには感染していなくても、自然に生活する中で感染することもあるからです。そのため、生後、お子さんには定期的な検査と治療が必要です。

5. 梅毒

スピロヘータによって引き起こされます。梅毒というと昔の病気のように思われるかもしれませんが、決してそうではなく、現在でも時折みられます。ただしこれも適切に治療すれば完治しますのでご安心下さい。

もしそのまま放っておきますと、妊娠中にお腹の中の赤ちゃんに感染し、先天梅毒という状態で生まれてくることになってしまいます。

6. 風疹

風疹は風疹ウイルスによって起こる感染症で、三日ばしかと呼ばれるものです。風疹は多くの方はすでに子供の頃にかかっていたり、かからなかった方も中学生の頃に予防接種を受けて抗体ができていることが多いようです。風疹は一回かかれば何回もかかることは稀ですので、抗体が陽性(抗体がある)であれば、妊娠中に風疹の患者さんに接触してもまず心配は要りません。ただし、もし風疹の患者さんと接触があったら、風疹抗体の有無に関わらず、必ず外来にご相談ください。

風疹は妊娠初期にかかった場合にお腹の中の赤ちゃんにもウイルスが感染し、先天性風疹症候群を発症することがありますが、妊娠中期以降に感染しても赤ちゃんに影響することはまずありません。

もし妊娠中の抗体検査で陰性または低値の方は、必ず出産後にワクチン接種を受けられることをお勧めします。時期は、妊娠の可能性が低い一ヶ月健診の頃がよいでしょう。

風疹についてもご覧ください。

7. トキソプラスマ

トキソプラスマという原虫によって引き起こされます。これは猫や豚などに寄生し、人間にも感染するとされています。妊娠中は猫や犬などのペットとキスなどの密な接触は避けたほうが良いでしょう。また生肉を食べることも避けたほうが良いでしょう。また、土中にもいると言われます。動物に触ったり、ガーデニングで土をいじったりした後は、よく手を洗いましょう。

ただしトキソプラスマは妊娠の直前や妊娠中に感染すると、お腹の中の赤ちゃんに影響することがありますが、かなり前に感染した場合には赤ちゃんに影響することはありません。

もし検査の結果、妊娠直前や妊娠初期に感染した可能性が高い場合には、抗生物質の内服を処方いたします。

8. 貧血検査

貧血検査では、白血球・ヘモグロビン・血小板などを同時に調べます。そのうちヘモグロビン(血色素量)が貧血の指標となります。妊娠中は非妊時に比べて少し貧血の傾向になります(ヘモグロビンの値が低くなる)。しかしその程度がひどいと、胎児の発育が悪くなることもありますので、鉄剤のおくすりを処方します。目安としてヘモグロビンの値が大体10と考えてください。もちろん妊娠中は貧血にならないように、鉄分やビタミンを多く摂取するように心がけましょう。

9. C型肝炎

C型肝炎ウイルスによって感染する病気です。血液等を介して感染しますので、通常の接触によって他人に感染することはありません

ただし、赤ちゃんには感染する可能性があります。妊婦さんの体の中にウイルスがいる場合に、10%前後の赤ちゃんに感染するとされています。産道を通る際に赤ちゃんに感染する産道感染が多いとされますが、帝王切開をしても赤ちゃんへの感染率はあまり変わりません。

残念ながら、B型肝炎ウイルスと異なり、まだワクチンやグロブリンといった薬は開発されていません。ただし妊娠中でなければ、お薬により、C型肝炎ウイルスを体の中から排除することも可能になりつつあります。そのため、生後、お子さんには定期的な検査をされておいたほうが良いでしょう。

10. エイズ検査(HIV検査)

HIVウイルスによって起こされる病気です。妊婦さんに発見されることは稀ですが、日本では毎年増加しています。

最近はエイズ治療もめざましく進歩しております。一度は検査を受けられることをお勧めしますが、プライバシーの問題もあり、もし検査をご希望しない方は外来にお申し出下さい。検査を受けないことにより、その方に不利益が被ることはありませんのでご安心下さい。ご紹介状にもその旨を書き添えておきます。

もしHIV陽性の妊婦さんが何も治療をせずにお産をしてしまいますとかなりの高率で赤ちゃんにも感染してしまいますが、適切な治療をして、帝王切開にて出産することにより、感染率がかなり下がることがわかってます。

11. 肝腎機能検査・血糖値検査

妊娠中に肝機能や腎機能が悪化することは稀です。妊娠高血圧症(妊娠中毒症)の場合に肝機能や腎機能が悪化することがあります。

血糖値は、糖尿病のスクリーニング(ふるいわけ)のために行います。近年、食生活の変化により、糖尿病などの成人病が若い世代から始まっていることが社会問題となっています。糖尿病は、おしっこに糖がでるだけではありません。糖尿病の患者さんでもおしっこに糖が出ない方はたくさんいらっしゃいます。血液中の糖の値(血糖値)がどのくらい上昇するかが問題なのです。特に、非妊時には血糖値も正常で糖尿病ではなくても、妊娠中には胎盤から出るホルモンなどの影響で、血糖値が上昇しやすくなります。その結果糖尿病と同じ状態になってしまうことがあります。これを妊娠糖尿病といいます。

妊娠糖尿病の妊婦さんの場合、正常の妊婦さんに比べ

・早産

・妊娠中毒症

・羊水過多

・巨大児

などを合併する率が多くなります。そればかりでなく、生まれた赤ちゃんも血糖値が低くなり、低血糖となってしまうことがあります。妊娠糖尿病という診断をされた妊婦さんは、体重のコントロールをしっかりしませんと、お母さんにも赤ちゃんにも悪影響が出てしまうということになります。

12. 腟内細菌検査(B群溶連菌:GBS)

B群溶連菌は略語でGBSと呼ばれます。これは腟内の細菌検査で調べます。一般の人には病原性は低い菌なのですが、妊娠中は別です。お産のときに産道を通る際に赤ちゃんに腟内にいるGBSが感染して、重篤な肺炎や髄膜炎などを発症する可能性があります。幸い病原性は低く、抗生物質が著効する菌なので、入院された際に分娩まで数時間おきに抗生物質の点滴をすることにより、ほとんど赤ちゃんへの感染を予防することができます。

ちなみにGBSは妊婦さんを10人調べると1人には見つかるとされますが、そのなかでも赤ちゃんに感染を起こすのは100人に1人(つまり妊婦さん1000人から生まれた赤ちゃんのうち1人が肺炎や髄膜炎を起こすということになります)とされています。

また、よく外来で、妊娠中から抗生物質を内服したほうが良いのではないかとか、帝王切開のほうが良いのではないかというご質問を受けることがありますが、これらはまったく必要ないとされておりますのでご安心下さい。

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